すみだトリフォニーホール・大ホールにて
ザ・シンフォニカ 第39回定期演奏会の本番。
6時起床、体調は良い。ふーっ、今日までかなり体調に気を使ってきたので、まずは第一関門突破。簡単な朝食を済ませ、PCでメールをチェックするとインペクのA氏から昨日の練習場所にリードケースの忘れ物ありという連絡…小生ではないがおそらくエキストラのK氏かという返事をしておきホールにて確認することに…と思っていたら、電車の中でマナー・モードの携帯に同じパートのS嬢から着信…「まさか、身内の仕業!?」…錦糸町の駅についてすぐに電話…「もしかして、リードケース?」と聞くと「はい」という返事…(おいおい)…「それならObのA氏から連絡があって彼が預かっているからホールにて受け取るように」という指示。ホールでA氏に聞くと昨晩小生の携帯に電話をしていたらしいがコンマスM氏から教わった小生の携帯の番号が古い番号であったことが発覚! どうりで連絡がこないはずだ。まぁ、とにかく事なきを得て一件落着。S嬢は、今日一日A氏の僕と化すことに。
ステリハは、曲順。ハイバリから。やはりホールの響きというものは偉大だ。響きに音を預けて楽に吹けるようになった部分がかなりある。どうしても練習場の狭い空間で響きが無い状態で練習が続くと良くないことが多い。要は、このホールの響きにいかに早く慣れてオケ全体としてまとまったアンサンブルを出せるかと言うことが大事だ。最初は、緊張気味だった演奏もだんだんリラックスしてくる。「四つの最後の歌」も同様にホールの響きに任せて楽に弱音を吹くことができる。プロコ#5を通す頃になるとかなりオケも響きに慣れてきた感じだが、いくつかのポイントで
山下先生がコンタクトを要求されたので、それらをチェック。また、今日は木管前列の山台の高さがいつもよりもやや高かったので、1F席で聴いていると木管後列の音が前に抜けてきていないという指摘があったので、やや大きめに吹くことに。
本番が始まると客席にはかなりのお客様。係の報告によれば1,145名だったそうで、最近ではかなり入ったほうだ。やはり
大倉先生の知名度とプログラムの良さが影響しているのだろう。舞台裏で最初の和音を木管とホルンで確認してからのハイバリ。なかなか良かったのではないだろうか。山下先生もレセプションでおっしゃっていたが、イイ曲なのになかなかプロがやらないのはカッコがつかない演奏になりがちだからそうで、確かにこの曲はあらゆるパターンを試されるので結構辛いものがあるが、なかなか様にならないという事実がある。とりあえずいくつかの難所も無難に通過。本日の圧巻は、2曲目の「四つの最後の歌」。大倉先生の白の衣装がまず強烈なインパクト。そして何よりも曲がよく流れた。オケも本番の集中力はなかなかのものでよくついていったと思う。そしてその集中力の集大成がメインのプロコ#5。とにかくステリハの時とテンポが違う! 「速っ!」と思った第2楽章。それにしても「ノリ」というものは恐ろしいもので、速いテンポになってもノリが出てはまると勢いがでて音楽が生き生きとする。レセプションでコンマスのM氏がおっしゃっていたが、本日はステリハと本番とでこんなにオケが良い意味で違った記録的な日だった。副指揮の内藤先生も「なんだかオケが若返っちゃった」とおっしゃっていたけど、なんだかまだまだやれるような希望と意欲が湧いた演奏会だった。ご来場いただきましたお客様には感謝申し上げます。ありがとうございました。
…けど、正直言ってやっぱ疲れた。個人的には本番1ヶ月前に急遽ハイバリのトップを吹くことになった重責を何とか果たせたことは大きい。
ということで、次回は
ザ・シンフォニカ創立20周年となる第40回定期演奏会。
第20回以来のサントリー・ホールにてマーラーの交響曲第7番、その他を演奏予定。指揮は飯守泰次郎先生。シンフォニカとは2回目(
前回の演奏会)、さて、どのようなマーラーになるのか。乞うご期待!
まずは、楽器をメインテナンスに出して、自身のファゴット吹き30周年となるこの演奏会のために準備を整えたいと思う。